sahchan2008-07-24

はやぶさ」は18時3分に東京駅を発車、熊本着は翌日の11時49分です。食堂車がなく、車内販売も翌朝からなので、食料と飲み物を買い込んで乗り込みました。発車してまもなく車掌さんが検札にきました。混み具合を聞くと、個室寝台は満席とのこと。そういえば友人も、発売開始当日に切符を買いにいったのに、既に4部屋しか残っていなかったと言っていました。思い返せば、個室の乗客の多くがカメラを片手にいそいそとホームに下りていました。やはりブルトレに思い入れのある方が多かったようです。検札が終わると、友人が私の部屋に遊びに来て、夕食を食べたり、近況を話したり、旅の計画を詰めたりしました。21時になると、車掌さんが、「車内放送を終了するので、乗客も静かにするように」という意味のアナウンスをしました。友人が部屋に帰ったので、しばらくは、一人旅気分です。B寝台のベッドは、座席に使われているシートと同じような固い感触で、浴衣と毛布、そして柔らかい小さな枕がついています。慣れない人にはちょっと堅めなこのベッド、私にはとても快適でした。なぜかといえば、感触が我が愛車コス太のベッドと同じだったからです。コス太は座席の配置が電車にそっくりだとよく言われるのですが、寝心地までそっくりだったとは笑えました。
大阪付近を夜中に通過し、広島あたりで夜が明けはじめました。瀬戸内海が見え隠れしてきます。個室は山側に作られているので、海をみるためには廊下側のドアを開けなければなりません。ドアをあけっぱなしにし、階段に座って海を眺めました(右写真)。やがて、下関につくと、機関車が関門トンネル専用のものに交換されました。トンネルを通ればあっという間に九州の門司です。門司には一昨年の夏にコス太で来たことがありますが、あのときは、茨城から3日がかりだったので、1晩で到着するとは早いものです。門司で大分行きの「富士」を切り離し、先頭側の「はやぶさ」が専用の機関車に曳かれて先に出発しました。すっかり昼間の電車になってしまったので、2階席のメリットを活かし、車窓風景を堪能しました。青々とした田んぼの中には、シラサギ、アマサギアオサギといったサギ類をたくさん見かけましたし、遠くには雲仙普賢岳も見えました。やがて、定刻どおりに熊本駅に到着。長いようで短いひと時でした。

熊本駅では南国らしい「暑い空気」に迎えられました。まるで私達の旅にあわせたかのように、例年より1週間早く、昨日梅雨が明けたとのこと。暑さが苦手な友人と、暑さがへっちゃらな私、正反対コンビの珍道中の始まりです。駅レンタカーを借り、阿蘇山へ向かいました。