寝台列車で始まった旅もいよいよ最終日です。国道220号日南線と併走する形で宮崎市まで北上しました。このルートは日南フェニックスロードという快適な海岸ドライブコースです。都井岬を出るときにはにわか雨に降られましたが、岬から離れるにつれて雲がなくなり、青空が広がってきました。
日南海岸には「鬼の洗濯板(岩?)」があります。1つの岩ではなく、海岸線に規則的な凸凹のある岩場が広く続いているもので、確かに、最近では殆ど見かけなくなった洗濯板によく似ていました。

美しい青い海、海岸にはフェニックス、バナナの木には花が咲いており、まるで日本とは思えないような風景です。ここは以前新婚旅行のメッカだったそうですが、確かにここなら海外にいかなくても、海外にいるようなロマンチックな気分になれそうです。

道の駅フェニックスで海を眺めながら「冷汁定食」に舌鼓を打っていると、目の前をパラグライダーが通り過ぎていきました。海風を利用して上昇したり、海岸すれすれまで降りてみたり、空中を自由自在に飛んでいます。自分は怖くてできませんが、見ているぶんには、とても気持ちよさそうでした。

海を長く見ていると、波と戯れたくなります。青島海水浴場がオープンしていたので、ビーチサンダルを買って、海にジャボジャボと入ってみました。泳ぎませんでしたが、潮風と汗で肌がべたべたになったので、日帰り温泉施設でさっぱりしてから、宮崎駅でレンタカーを返却しました。走行距離は940キロ、うち300キロは阿蘇の外輪山をぐるぐる回った成果(?)です。
帰路は飛行機にしました。楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいます。宮崎空港を飛び立ってわずか1時間半、飛行機は羽田に着いていました。山・海を満喫し、電車・車・船・飛行機と種々の乗り物を使った5泊6日の旅もこれでお仕舞いです。沢山の写真と、すっかりドライバー焼けになった腕、そしてまだ治らない小指の怪我(捻挫ではなく、骨のヒビ)が、2ヶ月たった今でも、旅の思い出として残っています。