14日から連休だったので、親戚を訪ねてきました。親戚の家は福島県阿武隈山地の山中にあり、庭から自分の家以外に一軒も見えない所です。稲は黄金色の穂を深々と垂れ、刈り入れを待っていました。おりしも14日は旧暦の8月15日で中秋の名月。低い山々とその間をぬうように流れる小さな川の脇に作られた棚田の上にぽっかりと浮かんだ丸い月は、ここに住んだことのない私でさえ、郷愁を感じるものがありました。親戚の家は複数ありますが、そのうちの1軒に、80歳になるおじいさんが1人で住んでいます。決して健康な体ではありませんが、1人で米や野菜を育て、庭にはいつも沢山の花を咲かせています。すでに奥様も同級生も他界されてしまっているそうですが、1人で引きこもってはいけないと、積極的に周りの家に出かけて、みんなに声をかけているそうです。それだけでも凄いと思ったのですが、さらに驚いたことに、今年からはパソコンも習い始めたとのこと。地域で無料の講習会が開かれたのだそうですが、参加者は彼1人だったのだそうです。何歳になっても、守りの姿勢に入らず、新しいことに興味をもって挑戦していく姿勢を見習いたいと思いました。